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今月のことば 2022年11月

2022/11/11

2022年11月の言葉

賢くなるということは、ひとつのことにたけていく、そして、こだわりができていくということだと思います。そうすると、それ以外のものは入りづらくなる。僕みたいに頭の中を空っぽにしていると、何でもあり、で大丈夫なんです。
(楳図かずお、「朝日新聞」(2022年10月19日)より)


 同日の「朝日新聞」には、障害者文化論研究者の荒井裕樹氏が「なぜ学術論文は難解な言葉で書かなければならないのか」と悩んだ大学院生時代に関する記事が載っていた。障害者の方にも面白く読んでもらえる論文を書きたいと思った荒井氏は、平易な言葉で論文を書き、学術誌に投稿したが、「論文として重みが足りない」との理由で、掲載を拒否された。後日、論旨を変えずに、文体を堅くして再投稿したら、ただちに受理されたという。
 偉そうにしているけれど、専門家の組織なんて、しょせんその程度のものである。